市村アイデア賞

文部科学大臣賞

地球にやさしい泡のカーテン

受賞者 梶 滉太
学校・クラブ 愛知県 豊田少年少女発明クラブ 中学3年

図

【このアイデアを思いついたヒント】

今年の夏は、災害レベルの猛暑が続き、たくさんの家庭がエアコンを使っていた。そして多くのエネルギーが消費され、環境問題は進んでいる。(冬場の暖房も同様)そこでサッシ等より、環境にやさしくグリーンカーテンより手軽につくれる作品を製作するために「泡」に注目した。
<泡の特徴>
 (1) 液体に空気を含ませるので省資源
 (2) 断熱効果がある
 (3) 気化熱による冷却効果がある(検証済)
(1)(2)(3)の特徴を知り天然由来の地球にやさしい泡のカーテンを作ろうと思った。

【上の図の説明】

(1) 簡単に収納できる:ミウラ折りを利用しようとしたが強度が足りず、いろいろ試す中で新形状を見つけ、コンパクトに収納できた。
(2) 泡がつきやすく環境にやさしいカーテンの素材と形状:泡がつきやすい素材と保持力が高まる形状を工夫したまた骨組みに環境にやさしいPLA樹脂を使用した。PLAは植物由来のプラスチック素材で微生物によって1週間ほどで分解される。
(3) 電気を使わずに手動で効率的に泡立てる方法を考えた。
(4) 環境にやさしく長持ちする泡をさがした
身近なものをいろいろ泡立ててみると、じゃがいもの汁が1番よく泡立った。
調べてみると天然の界面活性剤といわれるサポニンが含まれることがわかった。
さらにお湯に溶かした粉寒天をまぜることで泡の保持時間を長くした。

【審査委員評】

環境にやさしいカーテンを見つけるためにいろいろ工夫しているところがとても素晴らしいと思います。“泡”に着目したところがすごいですね。コンパクトに収納するためのメッシュのハニカム構造、泡が長持ちする材料の組み合わせ、泡がつきやすいメッシュの素材、エアストーンによる泡立て方法など、いろいろ工夫して“泡のカーテン”を実現しているところがとてもいいと思います。特に、最初のアイデアがうまくいかなくても、さらに改良を加えることで性能アップに成功しているところが良いと思います。これからも地球環境にやさしいアイデアを考えて実現していってください。