財団法人 新技術開発財団 THE NEW TECHNOLOGY DEVELOPMENT FOUNDATION  
HOME お問い合わせ サイトマップ
小 中 大 テキスト
財団の概要 新技術開発助成 植物研究助成 市村賞贈呈 少年少女創造性育成 ダウンロード
市村産業賞
HOME > 市村賞贈呈 > 市村産業賞 > 受賞テーマ > 第38回概要 > 貢献賞02
市村産業賞 貢献賞
第38回 市村産業賞 貢献賞 -02
最先端半導体テクノロジーを使用したサーバ用プロセッサの開発
技術開発者 富士通株式会社 サーバシステム事業本部
エンタプライズサーバ開発統括部 統括部長代理
井上愛一郎
技術開発者 同 社 同本部
同 部 第一プロセサ開発部 部長 淺川 岳夫
技術開発者 同 社 電子デバイス事業本部
自社統括部 第一設計部 部長 木本 雅義
【開発の背景】

 公共・文教・流通・情報・製造・通信・金融・医療・交通等、多くの社会システムの基幹を支えるサーバの心臓部であるハイエンドプロセッサは、常に高性能と高信頼性を必要とし、人々の生活や企業の生産活動の安定化・効率化に貢献している。
 本プロセッサ(図1)は、世界的な淘汰と寡占化が進む中、自社の最先端半導体テクノロジーを用い、独自の回路設計技術で開発したものである。米国企業によるIT コア技術の独占を抑止し、健全なIT の進歩を促すとともに、日本の若い優秀なる頭脳の海外流出の防止に貢献するものと考える。

【開発技術の概要】

 最先端半導体テクノロジー90nm(ナノ・メートル)を使用したものとしては世界初となる、サーバ用ハイエンドプロセッサSPARC64 V(スパーク64 ファイブ)の開発と商品化に成功した。長年にわたる富士通コンピュータ開発の経験と蓄積した技術を継承・発展させてきたことが実を結んだものである。

【開発技術の特徴と効果】

 本プロセサは以下の特徴がある。
(1) 最先端半導体テクノロジーの採用
(2) 世界最高性能の達成
(3) 世界一のRAS 機能(Reliability 、Availability 、Serviceability)を搭載
(4) 低消費電力(低発熱)の実現
(5) 短期間開発
 本プロセサは、高性能と高信頼を世界中のどのベンダーも未だなしえない次元で両立している点が最大の特徴である。ITが今後ますます企業の活動や人々の生活になくてはならないものとなる中で、このことは重要な意味を持つ。
 本プロセッサを搭載したUNIXサーバは、この高性能と高信頼性を背景に、2004年度に国内外で14,000台あまりを出荷(図2)、日本のサーバベンダートップの売上を維持した。2005年度は特に海外において売上を伸ばしている。今後、本プロセッサは、ハイエンドサーバの心臓部として全世界で使われ、日本の高い技術力を示すとともに社会に貢献していくものと期待される。

図1 SPARC64 V 図2 1998 〜2004 年度出荷台数(全世界)