新技術開発助成

第86回新技術開発-14

廃熱利用1kW熱電発電・熱回収システムの試作品開発

技 術 開 発
契 約 者
株式会社 TESニューエナジー
代表取締役   藤田 和博
所 在 地
大阪府池田市
技 術
所 有 者
独立行政法人 産業技術総合研究所
株式会社 TESニューエナジー
技 術
開 発 者
株式会社 TESニューエナジー
取締役   野村 哲雄

技術開発内容

  工業炉・産業廃棄炉・船舶エンジンなど多くの分野から排出される未利用廃熱から、熱電発電により電力と蒸気あるいは温水を同時に生成する1kW熱電発電・熱回収システムの製造に関する技術開発を行う。その結果、一次供給エネルギーの約70%にも達する廃熱の利用が可能となる。
 申請者は、高温域(600〜1000℃)は産総研で見出された発電効率が高く耐久性に優れた酸化物熱電材料(層状コバルト系酸化物)、低温域(室温〜180℃)は従来からある高熱電変換効率のBi-Te系熱電材料、さらに中温域(200〜600℃)は産総研で新たに見出された高変換効率のシリサイド材料で構成する各温域モジュールを組み合わせたカスケードモジュール型熱電変換装置を開発した。本助成により、発電効率10%、蒸気・温水による87%の熱回収効率で総熱回収率97%の熱電発電・熱回収システムを実現する。
 熱電発電は駆動部が無い構造でメンテナンスフリーであり、電力拡張も容易である。本システムは電力と熱回収による蒸気・熱湯の両方が利用できるため、多くの利用価値が生まれ省エネルギーおよびそれに伴う二酸化化炭素削減に貢献できる。


図