新技術開発助成

第88回新技術開発-12

複合プレス技術による軽量・低コストの自動車用ドアヒンジの開発

技 術 開 発
契 約 者
有限会社 NSK
代表取締役   小川 節子
所 在 地
和歌山県橋本市
技 術
所 有 者
小川 弘士、小川 和也
技 術
開 発 者
有限会社 NSK
開発推進部長   小川 弘士

技術開発内容

 近年、自動車部品に対するコスト削減の要求は非常に厳しくなってきており、部品メーカはその対応に苦労している。すでに既存技術の改良ではその要求に応えられなくなってきており、新工法の確立が重要課題となっている。
 自動車用ドアヒンジには、軽量、高剛性であるが高コストの圧造ヒンジと、低コストではあるが、剛性脆弱で高重量という欠点を持つ板金ヒンジがある。我が国においては、板金ヒンジの採用が主であるが、外国においては、安全性の観点から圧造ヒンジを用いるのが一般的であり、自動車業界から、圧造ヒンジの低コスト開発の要請がある。本技術開発では、従来の切削加工に代わる新たな複合プレス加工による圧造ヒンジの製造技術を開発するものである。ヒンジ蝶番部の穴開け加工について、孔の径に対し深さが1対2.5以上の深部穴あけ加工技術を開発し、切削加工を省き、プレス加工のみで大幅なコスト削減を目指す。
 本開発は、プレス機による穿孔技術という基本的加工技術の開発であり、他分野への波及も期待できるもので、自動車部品製造の低コスト化に貢献するばかりでなく、新事業の創生につながる可能性もある。


図