新技術開発助成

第89回新技術開発-03

Liイオン電池・キャパシタの孔明き電極箔の世界最速加工工法と装置

技 術 開 発
契 約 者
昭和精工株式会社
代表取締役   木田 成人
所 在 地
神奈川県横浜市
技   術
所 有 者
昭和精工株式会社
技   術
開 発 者
昭和精工株式会社
生産部部長   永田 卓

技術開発内容

  代替エネルギー開発に力が注がれている中で、ピーク電力低減等に大きく貢献するLiイオン電池・キャパシタのニーズは、自動車業界ではCO2削減、モバイル機器においては軽量化など、非常に大きくなってきており、技術開発が活発化してきている。
 Liイオン電池・キャパシタにおいて、電極材料と電解液の固体化に向けて盛んに研究開発がなされている中で、技術開発の主眼は孔明き集電体が特性向上に有効であることはよく知られているが、一方でコスト面で市場ニーズと合致していない。これは従来工法(パンチング・エッチング工法)に留まっており(表1)低価格・大量生産には限界があるためである。そこで本技術は、ロールにて供給される10〜20μmの厚さの銅およびアルミニウム箔を従来工法の10倍以上という高速性と、加工箔厚を±2μm・幅350mmの精度・サイズで孔を開けることにより、従来よりも大幅にコストダウンが図れ、この集電体をロール形式(図1)・加工装置の形態で提供できる。
 今後市場が伸びていくLiイオン二次電池・キャパシタに使用される銅・アルミニウム電極箔に、Liイオンドープがし易い集電体として非常に大きなニーズが生まれていくと予想される。以上のとおり、ロール形式での提供と同時に、二次電池・キャパシタ製造ラインへ本工法を適用していくことで、Liイオン二次電池・キャパシタの低コスト化へ向け、大きな貢献が見込まれる。


図

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