新技術開発助成

第94回新技術開発-02

異形棒鋼を加工せず普通ナットで締付ける事が出来るチャックナット

技 術 開 発
契 約 者
株式会社 アクト
代表取締役 橋詰 出
所 在 地
大阪府堺市
技   術
所 有 者
株式会社 アクト
技   術
開 発 者
上記技術開発契約者に同じ

技術開発内容

  従来、異形棒鋼(以下、鉄筋と呼ぶ)と別部材を締結するには、鉄筋にネジ切り加工を施してナットで締め付けることが行われているが、本来の鉄筋の強度を多少なりとも毀損してしまうこと、現場での加工に時間と手間がかかるなどの問題があった。
 本技術では、図1のように半円筒(円筒を縦に二分割した形状)の金属部材の内周面に一定間隔の周方向の突起部、外周面にねじ山を形成したチャックと呼ばれる部材を用いる。これを2個向かい合わせにして鉄筋を取り巻くように取り付け、その外周ネジ部にナットを装着する。図2のようにナットが固定すべき部材に突き当たった状態でナットを回転させようとすると、チャックがネジの力で上方に押し出され、チャック内周面の突起部と鉄筋の節が噛み合って固定される。また同じメカニズムを用いて、鉄筋同士の継手や鉄筋の末端に設けられる定着板の取り付けも容易に行うことが可能となる。
 本技術によれば、JIS規格内でメーカー毎に微妙に形状が異なる鉄筋に対し、簡単にボルト(ネジ)の機能を付加することが可能となり、建設現場での作業効率化に大きく寄与することが期待される。

図

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