新技術開発助成

第96回新技術開発-11

省人化と高品質を追及したCFPT工法(コンクリート型枠充填圧入工法)の開発

技 術 開 発
契 約 者
森田建設株式会社
代表取締役 森田 修
所 在 地
大分県宇佐市
技 術
所 有 者
上記技術開発契約者に同じ
技 術
開 発 者
森田建設株式会社
生産本部生産技術部 技術開発部長 飯田 尚樹

技術開発内容

 近年における建設業界の動向は、オリンピック特需・アベノミクス効果、また、物流コストの削減や人口動態による医療需要の変化から建設需要が急激に増大している傾向にある。一方で、実際に施工する現場では、少子高齢化に伴い労務職(特に躯体職人)の不足が喫緊の課題となっており、これが建設工事費の高騰や工程に大きく影響している。そのため、建設工事における省人化を目指した高効率化工法の開発と同時に高品質化の実現が常に求められている。
 本技術は、12年間に渡り継続的に開発・実用化し、当社の強みとなったアルサップ工法(アルミ合金を活用したシステム型枠工法)の大きな利点である軽量化・型枠工事の簡素化を実現した。技術開発内容は、アルサップ工法をベースに治具を仕込んだコンクリート型枠充填圧入装置の開発とコンクリート仕上がり品質や精度に大きな影響を及ぼす打設高さ・速度等の施工法の検証である。最終的にコンクリートの要求性能を確保できる高効率化工法の開発を目的とし、その施工法はコンクリート打設を従来の自由落下工法から型枠下部より上部へ圧入させるCFPT工法(コンクリート型枠充填圧入工法)を開発し、実現化としている。
 これまで進めてきたアルサップ工法に加え、CFPT工法を実用化することにより、従来使用されている合板不足と廃棄に係るCO2の排出を抑制でき、型枠工事からコンクリート打設までの工程を簡素化できるコンクリート圧入工法の利点も兼ね備えることになるので、近年の建設業における労務人員不足を解決し、仕上がり面の均質・密実かつ隙間の無い充填された品質が期待できる。

図

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