新技術開発助成

第96回新技術開発-13

蛍光がん診断薬の効率的な製造法の確立

技 術 開 発
契 約 者
五稜化薬株式会社
代表取締役 丸山 健一
所 在 地
北海道札幌市
技 術
所 有 者
国立大学法人 東京大学、 五稜化薬株式会社
技 術
開 発 者
五稜化薬株式会社
部長 山岸 裕

技術開発内容

 蛍光プローブをがん組織検出の診断薬とする技術は、可視化によって術中にがんの取り残しを防ぐことや、迅速な判別によって手術時間を短縮化して患者負担を小さくできることなどの利点があり、専門医からも期待の声が大きい。しかし、現在の蛍光がん診断薬の合成方法では中間体を効率的に合成することが困難なため、安定供給が確保されていない。本申請では、 生産コストを抑えつつ、大量合成に適した新たな中間体の合成ルートを開発して蛍光がん診断薬の効率的な製造法の確立を目指す。
 中間体の大量合成は、イオン反応や触媒反応などを組み合わせ、濃度・温度・時間等の精密な制御を検討し実現を目指す。本技術を用いたがん診断薬の開発により、薬価が引き下げられて一般的な診断薬として普及することで、 (1)迅速に術中に病理診断が可能となること、(2)応答性が迅速なため、手術時間の短縮が可能、(3)がんをmmレベルで特定できるため、極力がん部分のみを切除でき温存療法に最適で、医師、患者の両者の負担を軽減することが可能となる。

図

図