市村アイデア賞

朝日中高生新聞賞

レジ用質問ファイル(ユニバーサルデザイン)

受賞者 菊池 海
学校・クラブ 岩手県 盛岡市立下橋中学校 1年

図

【このアイデアを思いついたヒント】

今、新型コロナでみんながマスクをしています。それで困っている人がいます。聴覚障害の人は口元をマスクで隠されると何を言っているのかが分からなくなります。
買い物に行った時に、レジの人に質問されても分からないので、質問が分かるような物を考えてみました。

【上の図の説明】

小さい写真用アルバムを使い、その他の材料はゴムひもと両面テープ、ふせんです。ファイリングの金具の輪と台紙の穴を普通に入れずにゴムひもを使ってつなぎます。アルバム台紙の裏表に同じ質問を書いて、お客様と店員さんが同じ質問が見えるようにする。
横むきのアルバムをたてに使います。
アルバム台紙にふせんをつけます。
項目のふせんを引っぱると質問を書いた台紙がでてきます。
お客様が質問に答えたら次の質問のふせんを引っぱり出します。この時、強く引っぱります。
ゴムで引っぱられているので、一瞬で質問の台紙をしまうことができます。
台紙がもどる時、横からゴムひもがはみださないように横をふさぎました。
これで、時間をかけずにやりとりが出来ます。
これを本人が持参するという事も良いと思いますが、今回はお店のレジの人が使用する物を考えてみました。

【審査委員評】

このアイデアを見た瞬間、涙が出ました。中学校に上がった早々コロナで入学式や授業もままならず、ご自身こそ不安でしたでしょうに、こんなにもやさしい心で周囲を観察できたことが素晴らしいと思います。視聴障害の方が口の動きでコミュニケーションをとっているというところに着目し、マスクが当たり前の日常での困りごとにアプローチされたところが見事です。加えてアイデア起点だけでなく、デザインの楽しさや要点を絞ってシンプルに仕上げた質問ガードも工夫されていて、とても良いと思います。是非今後もやさしさと工夫に富んだ発明を探究してください。