コンプレッサー(空気圧縮機)は幅広いエンドユーザを対象に、様々なタイプ(圧力定格、流量、様式など)の製品が普及している。その中で、一部の特殊な環境(医療現場、半導体製造におけるクリーンルーム、航空機内など)で使用される場合には、極限の「清浄さ(オイルレス)」と「静寂」が求められる。
本技術開発では、これまで10年以上にわたり改良を重ねてきた小型スクロール式コンプレッサーの基幹部品(図1)を、現行のアルミ材から高機能樹脂へ転換することで、完全オイルレス化とともに、軽量化、超静音化を目指す。現状のアルミ材では、超精密加工によりケースとスクロール間のチップシール(隙間材)を排除し、シールの摩耗粉発生を抑制できているが、金属同士の潤滑にオイルが必要となることから、圧縮空気への一定レベルの油分混入が免れない。そこで、アルミ材に代えて樹脂を用いることで、樹脂の自己潤滑性を活かし完全オイルレス化が可能となる。また、樹脂化により現行比約30-40%の軽量化と、40dB以下の静粛性が見込まれる。
従来の金属製では到達できなかった完全オイルレスと軽量および静粛性の実現により、特殊環境への対応が可能となるとともに、振動を嫌う精密分析機器への組み込みを可能とすることも期待できる。
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