近年、一般都市ごみ焼却施設では、脱炭素化、省エネルギー化、エネルギーの地産地消の観点から、焼却廃熱の有効活用が重要となっている。他方、沖縄県のような離島/島しょ地域や過疎地域では、近接する複数自治体で一つの都市ごみ焼却施設を共有する広域化ができず、焼却炉も小規模なものとなる。しかし、小規模一般都市ごみ焼却炉では、処理量が小さいことに加え、バッチ運転による熱入力変動が大きいため、大規模施設で一般的な廃熱発電システムをそのまま適用することが難しく、廃熱利用が十分に進んでいない。
本技術開発は、灰分昇温器と熱交換器を組み合わせた蒸気タービンシステムによる、小規模一般都市ごみ焼却炉の廃熱利用発電システムの実用化を目指すものである。焼却灰未燃分の再加熱熱源利用と廃熱回収熱交換による加熱システムをキーテクノロジーとして、蒸気発電ユニットとの一体システム化を目指す点に新規性・独創性がある。燃焼炉からの熱入力変動下での蒸気条件の安定確保や運転マップの整理、燃焼炉に投入される熱源(ごみ)に対し約10%排出される灰を再加熱し、限りなく燃え残りを減少させつつその際に発生する熱を過熱蒸気生成の熱源とするための制御構築、試作機の実装性・保守性・機械的強度の確認などを実施し、開発目標の達成を目指す計画である。
廃熱利用発電だけでなく離島のごみ処理環境問題の観点でも有用な技術開発といえる。離島自治体への一般都市ごみ焼却設備の導入は自治体並びに国の補助金制度があり、まずは公共事業としての導入が期待される。加えて民間の産廃中間処理業者への導入や、国内導入実績を基にインドネシアなど同様の社会課題を持つ海外島しょ・過疎地域への導入も期待値が高い。
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