新技術開発助成

第99回新技術開発-07

乳がん用検診・診断装置のための乳がん腫瘍血流検出技術の開発

技 術 開 発
契 約 者
株式会社 Lily MedTech
代表取締役 東 志保
所 在 地
東京都文京区
技 術
所 有 者
国立大学法人 東京大学
株式会社 Lily MedTech
技 術
開 発 者
株式会社 Lily MedTech
CTO 三竹 毅

技術開発内容

  乳がんは、年間10万人に及ぶ患者が報告されており、死亡者数もその10%以上となっている。病状には、ステージと呼ばれる段階があり、早期に発見できば治癒率は非常に高くなっている。しかしながら、通常のマンモグラフィーでは、乳腺の発達した人では発見が難しく、超音波エコーを使った方法では、検査する人の能力に依存し、十分な検査体制が確立していない。
 本開発では、部位を取り囲むリング型の音波センサーと音波源を開発し、スライドしながら断面を計測し部位の3次元の超音波検査画像を構築する計測手法を開発する。さらに、腫瘍周りに特異的に発生する太さ0.1mm程度の血管を血流と音波の相互作用から発生するドップラーシフトより判別し画像化する。その結果、本システムでは、腫瘍と血管画像を同時に画像化できる。本イメージング技術により、計測者の能力に頼ることのない次世代の高精度の乳がん検査システムが得られる。
 本システムが開発されることにより、女性を悩ます乳がんが早いステージで発見することが可能となる。その結果、年間1万人にもおよぶ乳がんでの死亡を未然に防ぐことができるようになる。そのインパクトは、金銭や、ものの価値に代えがたいものである。

図

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