新技術開発助成

助成テーマ完了認定企業紹介 036

第95回 平成27年度第1次助成テーマ

完了認定 平成29年9月
代表取締役 磯福 佐東至
代表取締役
磯福 佐東至
企業名 東京電子交易株式会社
会社概要 資本金 :19,800,000円
従業員 :11名
事業内容 電気計測機器の開発、製造、販売、輸出入
助成テーマ名 半導体ウェハー生産用プラズマ加工装置の異常放電監視技術の実用化

開発技術の概要

半導体ウェハー等の生産用のプラズマ加工装置の内部でウェハー加工中にアーク放電が発生すると生産中のウェハー或いは加工装置自体に損傷を与える。このような事態が生じるとウェハーの歩留まりが低下し、加工装置の稼働率低下も伴って工場の生産効率が低下する。私たちはプラズマ加工装置内部の各種の放電を検出、記録し、膨大なデータを解析することによってアーク放電につながる予兆波として小規模な火花放電(タウンゼント放電)の連続が重要な役割を果たしていることを突き止めた。今回実用化した技術は、一定強度を超える火花放電が一定の周期(0.2〜20.0μs)以下で一定時間(2〜999μs)以上継続するかどうかをプラズマ装置ごとに監視する技術である。もし設定値を超えた事象を検出した場合にはその情報を無線LAN経由で中央のパソコンに送出し、表示、記録する。
パソコンを備えた親機と子機の間で無線LANによる通信で予兆波を収集、表示
1台の親機に最大50台程度の子機を接続可能
記録データ量は各々の子機に対して1時間分程度
表示チャンネルは選択することにより5チャンネル程度
予兆波検出時RF電源をシャットダウンする事が可能
コロナ・アーク放電をピックアップできる環境であれば予兆波との前後関係を判別し予兆波の後で発生するアーク放電を確認できる
コンパクト設計だが、低雑音のリニア電源を使用
プラズマ加工装置の定期点検時期を予測可能
放電センサにシールドアンテナケースに封入した広帯域ループアンテナを採用
上記アンテナケースにフォトセンサを挿入することによりプラズマ発光をセンス
シールドアンテナケースはビューポートに装着


図



これからの計画

少数ロットの売り切り、多数のプラズマ加工装置の並列監視システムとしてのレンタル或いはリース契約、データ監視・運用サービス等も含めた多くのビジネス形態を追求する。
パイロット運転による評価を募集中です。
半導体ウェハー生産用のみでなくその他の加工用プラズマ装置への応用も可能です。

企業からのお願い

本システムはプラズマ加工装置のアプリケーションの種類によって設定条件が変化する可能性があるので、まずは、試みに使ってみていただく事から始めさせていただきたいと考えています。半導体工場以外でも異常な放電で加工むらや傷が生じるなどの事例が発生する事もあります。お気軽にご相談ください。



問い合わせ先 E-Mail:isofuku@tet.co.jp
TEL:042-548-8011
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