助成テーマ完了認定企業紹介 079
第110回 令和4年度 第2次
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開発技術の概要 |
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医療で用いられる臨床分析では、複数の項目(生体成分や化学物質など)を同時に現場で測るニーズがあります。しかし、これまでは血液など検体を採取して検査センターに送って大型装置を使って分析するか、あるいはその場で測定する場合には、単項目ごとに簡易に定性的に測定するしかありませんでした。 そこで、本開発では、少量の検体から、多項目を迅速に医療現場で定量的に検出できるよう、マイクロアレイ・バイオチップを用いた次世代型のコンパクト・システムを開発することを狙いました。その結果、マイクロ流路カセットを用いて、自動で測定ができるコンパクトなシステムの開発に成功しました。 システムは、弊社の開発したマイクロアレイを内蔵して検査用の試薬類を充填したマイクロ流路カセットと、そのカセットを装填し自動的にカセット内で送液、反応、洗浄を行える携行型コンパクト装置(写真)からなります。これにより、アレルギー、自己免疫疾患、新型コロナウイルスを含めた感染症などに対する様々な抗体検査、そして、がんマーカー、神経疾患マーカー、循環器病マーカーなど各々について多項目の検査を、迅速にその場で行うことが可能となりました。
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これからの計画 |
この実績をもとに、量産体制の確立を行う計画をしています。また、医療およびそれ以外でも新たなニーズの掘り起こしを行っています。 |
企業からのお願い |
多項目定量検査を現場で行うシステムは、今後、データ・サイエンス、さらにAI(人工知能)の発展とともにますます重要になると考えられます。広く、業務提携による多方面での展開を希望しております。
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