新技術開発助成

助成テーマ完了認定企業紹介 089

第110回 令和4年度 第2次

完了認定 令和6年 3月
福田 真嗣
代表取締役社長CEO
福田 真嗣
企業名 株式会社メタジェン
会社概要 資本金 :35,000,000円
従業員 :24名
助成テーマ名 大規模な腸内環境評価系の開発

開発技術の概要

本開発技術は、ヒトの腸内環境に対して素材や食品がどのような影響を与えるかを、大規模かつ高精度に評価するための技術基盤を構築するものです。具体的には既存の in vitro 腸内環境評価系であるMGScreeningをハイスループット化するとともに、その評価結果を蓄積する大規模な腸内環境レスポンスデータベースを整備し、さらに将来的な AI による腸内レスポンス予測モデルの開発につなげることを目指しています。同じ素材や食品であっても、腸内細菌叢や代謝物質の状態が人によって異なるため、効果の現れ方に個人差が生じます。そのため、本技術は単なる素材評価にとどまらず、個々の腸内環境に応じた素材提案や商品開発を可能にする基盤技術として位置づけられています。
従来は評価に必要な便サンプルを複数提供者から同一タイミングで安定的に入手することが難しく、採取タイミングによってサンプルの品質が変動するため、解析の再現性と処理能力に限界がありました。そこで本開発では、元の便に近い菌叢を維持した凍結保存便を作製し、それを凍結保存・解凍・活性復元した後も安定して評価系に使用できるようにする技術開発を行いました。
また本技術では評価系そのものの整備に加え、得られた結果を活用可能な形で蓄積するためのデータ基盤の構築も重要な要素となっています。従来の小規模な Excel 管理では、素材数やサンプル数が増加した際に十分な対応が難しいことから、大規模データベースのプロトタイプを構築しました。このデータベースには、どの素材がどの細菌や代謝物質を増減させるかというレスポンス情報が蓄積され、素材メーカーや食品メーカーによる商品開発、さらには一般顧客向けの腸内環境に基づく素材提案へと展開することが想定されています。
6種類の凍結保存便を作成し、異なる日に採取した便を用いた再現性も確認できました。加えて、基質投入後の菌体濃度や短鎖脂肪酸増殖も確認でき、本技術が大規模データベース作成に耐えうる安定した評価基盤として成立することが示されました。すなわち本開発技術は、凍結保存による標準化されたハイスループットな MG Screeningの構築、大規模データベースを一体化することで、腸内環境に基づく層別化ヘルスケアを支える基盤を実現する技術となりました。

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これからの計画

今後はこの評価基盤とデータベースを活用し、素材メーカー・食品メーカーと連携して、腸内環境に基づいた商品開発を進める計画です。具体的には、企業から提供された素材の評価データを蓄積し、目的に合った素材データの提供や、腸内タイプ別の商品・サービス開発につなげていく方針です。本技術をもとに中小企業庁から補助金をいただくことができ、大規模データベースや予測AIの開発も推進しております。

企業からのお願い

本技術の社会実装と事業化を加速するためには、企業との連携が不可欠です。そのため、素材メーカーおよび食品メーカーの皆様には、評価対象となる素材の提供に加え、腸内環境レスポンスデータの蓄積と活用を見据えた共同検証への参画をお願いしたいと考えています。特に、腸内環境に基づく高付加価値商品の開発や、素材特性の見える化による新たな提案価値の創出に向けて、実用化を前提とした協力体制の構築を期待しています。今後は、本技術基盤を活用しながら、企業の皆様とともにエビデンスに基づく商品開発と新市場の創出を推進してまいります。

問い合わせ先 E-Mail:cholgyu.lee@metagen.co.jp
TEL:050-3554-2406
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