工場、水処理設備、農業設備などの配管では、圧縮空気、循環水、減圧弁、排水などの圧力差が、利用されないまま失われています。当社が開発するBLT(ブレードレスタービン)は、羽根やピストンを用いず、円錐状ローターをステーター内で転動させ、気体又は液体の圧力エネルギーを回転力に変換する技術です。構造が簡素で小型化しやすく、潤滑油を必要としないため、既存配管への組込み、分解・洗浄、消耗部品の交換がしやすいことを特長としています。
本助成事業では、気体式と液体式をそれぞれ試作し、材料、冷却、流路、ローター・ステーター構成、軸受・止水部等を見直すとともに、発電機、整流、電圧変換、充放電制御を含む小型発電システムとして評価しました。
気体式では、0.25MPa・50.1L/minで4,212rpm、8.2mN・m、機械出力換算3.62Wを確認し、400回の断続運転後も出力の下降傾向は認められませんでした。
液体式では、0.20MPa・8.0L/minで1,986rpm、27.3mN・m、機械出力換算5.68Wを確認し、240時間の連続運転及び600回の断続運転後も出力の下降傾向は認められませんでした。両方式とも、回転数とトルクの積で評価した総合性能は申請時の仕様相当値を上回りました。ローターとステーターの角度調整により、用途に応じて回転数とトルクの配分を調整できます。
また、約0.04MPaの低圧条件でも0.61〜0.88Wの発電とUV-LED4灯の点灯を確認しています。BLTは大規模発電設備の代替ではなく、これまで捨てられていた小さな差圧を現場で回収し、IoTセンサーや監視機器へ電力を供給する分散型エネルギーハーベスティングを目指す技術です。
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